シャインマスカットは、農研機構(旧・果樹研究所)が「安芸津21号」と「白南」を交配し、2006年に品種登録(登録番号第13,891号)した黄緑色のぶどうです。糖度18度以上とマスカット香が特徴で、皮ごと食べられる崩壊性の果肉と種なし栽培のしやすさから、贈答用ぶどうの主力品種として全国に広まりました。
系譜(交配親)は?
シャインマスカットの母親は「安芸津21号」、父親は「白南」です。安芸津21号自体も交配品種で、アメリカ系品種の「スチューベン」とヨーロッパ系品種の「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を交配して育成されました。1988年に安芸津21号へ白南を交配した実生の中から選抜されたのが、現在のシャインマスカットです。
アメリカ系(スチューベン由来)の育てやすさ・耐病性と、ヨーロッパ系(マスカット・オブ・アレキサンドリア由来)の上品な香りを掛け合わせる、という日本のぶどう育種でよく使われる考え方の延長線上にある品種だと言えます。安芸津21号・白南それぞれの単独記事はまだ書けていませんが、書けたらここからリンクします。他の品種との系譜の比較は品種図鑑にまとめています。
データ:糖度・酸味・食感・栽培特性
- 糖度: 18度以上
- 酸度: 0.3〜0.4g/100ml(控えめ)
- 食感: かみ切りやすい崩壊性の硬い肉質。皮が薄く渋みが少ないため皮ごと食べられる
- 粒の大きさ: 無核栽培で約13g、有核栽培で約10g程度
- 旬(収穫時期): 8月下旬〜10月頃(巨峰とほぼ同時期に成熟)
- 種なし栽培: 開花前のストレプトマイシン200ppm処理と、満開時・満開10〜15日後のジベレリン25ppm処理の組み合わせで種なし化できる
- その他の特性: 裂果しにくく、巨峰より粒が落ちにくい。日持ちも良い
なぜ主力候補として考えているか(個人の視点)
中心の候補として考えている理由は大きく2つです。ひとつは贈答用ぶどうとしての知名度の高さで、選んでもらいやすいこと。もうひとつは、上のデータでも触れた裂果しにくさ・粒が落ちにくさといった性質で、品質を安定して出しやすい品種だと感じていることです。
まだ実際に育てた実績があるわけではなく、研修で品種特性を学びながらの判断です。この理由が実際の栽培でどこまで当てはまるかは、これから確かめていきます。
